1977年,小学校学習指導要領
第2章,各教科 第2節,社会 第1,目標 社会生活についての基礎的理解を図り、我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を育て、民主的、平和的な 国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う。1978年,小学校指導書社会編
第1章,総説 第1節,改訂の趣旨 1,改訂の方針 社会科は、社会生活についての正しい理解を深め、国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養 うものであり、他の各教科、道徳、特別活動とともに児童の人間形成にとって欠かすことのできない教育活動 の一つを担うものである。改訂に際して、教育課程審議会の答申の中で示された改善のねらいの趣旨に従って 社会科の目標、内容を改めたが、これはむしろ社会科の基本的ねらいを徹底させることを目指したたものであ るといえるのである。教育課程の基準の改善に当たっては、「学校教育の現状や今日の学校をとりまく社会の 現状を考慮し、これからの学校教育においては人間性豊かな児童生徒を育てること」が強調されており、その ねらいの達成のため、「みずから考え正しく判断できる力をもつ児童生徒の育成ということ」を目指す必要が あると指摘されている。このことは、ともすれば、知識の伝達に偏る傾向にある学校教育の現状を改め、みず から考え正しく判断できる力を養う教育への転換を図っていこうとするものであるといえる。その「みずから 考え正しく判断できる力」の育成ということは、社会科がまさしく目指してきたねらいであり、その基本的立 場に立ち返って児童生徒の調和的発達を図ることが要請されていると考えることができるのである。 第2節,社会科の目標 ……(前略:飯國)…… 小学校学習指導要領「社会」の目標は、「社会生活についての基礎的理解を図り、我が国の国土と歴史に対 する理解と愛情を育て、民主的、平和的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う。」とい う簡潔な文章に表現している。この目標の前段では主として理解について示し、後段では公民的資質の育成に ついて示しているが、社会生活についての理解を深め、公民的資質の基礎を育成するという点では、同時に教 科としての性格を表しているといえるであろう。また、目標の具体的な記述のしかたとしては、前段は特に、 小学校段階の社会科の理解や心情についてのねらいを示し、後段は中学校と共通な表現をとっており、社会科 の究極的なねらいを示している。 ……(中略:飯國)…… したがって、社会科でねらう公民的資質の基礎の育成のためには、社会生活についての基礎的理解を図り、 その意味についてみずから考え正しく判断できる能力を伸ばし、民主的、平和的な国家・社会の一員としての 自他の人格を尊重するとともに、社会的義務や責任を果たそうとする態度を培うようにする必要がある。社会 生活についての基礎的理解を図り、我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を育て、民主的、平和的な国家・ 社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う。